世界一小さなサボテン、松露玉の実生の経過です。
↓前回の記事はこちら
前回、メノウというツルツルの石の上で発芽させてしまった松露玉を、なんとか育てられないかと試行錯誤しました。
根の切れている1mm以下のサボテンの幼苗を、メノウの上で育てようなんて無茶な話です。
無茶な話なんですが・・・
発芽後:30日目
なんと、1ヶ月経っても生きてます。
しかも元気そうです。
松露玉には、水分の蒸発を防ぐクチクラ層という表皮組織がありません。
乾燥地帯において、小さな体で水分を保持していくのは至難の業なので、保持する事を放棄してしまったのですね。
水分を保持できない代わりに、表皮から直接水分を吸収する事ができます。
そんな特殊な松露玉だからこそ、こんなメノウの窪みでも育ってくれているのだと思います。
ちなみに、自生地ではこんな姿をしているそうです。
追加の撒種
亀甲牡丹の種子を買った際に、松露玉の種子も売っていたので、一緒に買ってしまいました。
試行錯誤の末にメノウの上で育っている松露玉を見て、これはもう最初からメノウの上に蒔くしかないと思ったのです。
石と多肉植物のコラボレーションを主題とする当ブログにおいて、これほどふさわしい実生法があるでしょうか。
能書きはともかく、メノウの上にたくさん蒔いてみたかったのです、はい。
種子は20粒を注文したところ、9粒も多い29粒を送っていただきました。ありがたい事です。
29粒の種のうち、4つを既に発芽している松露玉の周りに、残りを新しく用意したメノウアレンジ鉢に蒔きました。
容器といい、用土といい、非常識の極みです。
常識的な実生は、常識的な方にお任せします。
種まき後:10日目
1つ発芽しているのを確認しました。
前回とは比較にならないほどスムーズな発芽です。
やはり、発芽するかどうかは種子の質によるところが大きいと感じました。
種まき後:16日目
29粒中、24粒も発芽しました。
発芽率は83%です。
前回は4%(2/50)だったので、驚きの発芽率です。
メノウの窪みで発芽した松露玉は、何の違和感もなく、しっくりと隙間に収まっています。
おそらく、これが自然に近い姿なのではないでしょうか。