石と多肉植物

多肉植物の育成・実生、天然石とのアレンジを紹介しています。

300円で実生用育苗器を作ってみた

昨年、パピラケアが種をつけた事をきっかけに、実生の魅力に目覚めてしまいました。

実生とは、植物を種から育てる事です。

欲しい種がお安く売られているのを見つけると、ついつい買い集めてしまいます。

しかし、実生の適温は20℃~35℃くらいですので、冬の間は種を蒔けません。

春を待って蒔けばいいだけの話なのですが、実生病といいますか、すぐに蒔きたくてしかたない衝動に駆られるのです。

我が家では、日当たりの良い室内で植物を育てているので、冬でも室温20℃前後になり、昼間はなんとかなりそうです。

問題は夜間の温度です。

室内とはいえ、室温は5℃くらいまで下がりますので、実生するには厳しい環境です。

冬でも種を蒔く方法は無いものでしょうか。

 

調べてみると、ヒーター付きの育苗器があれば、冬でも実生が可能だとわかりました。

さっそくネット通販で探してみました。

う~ん・・・いちまんごせんえんか・・・

正直、これを買うなら15000円分の種子を買いたいです、はい。

 

育苗器は予想以上にお高かったので諦めました。

しかし、冬の実生を諦めたわけではありません。

要は、鉢をヒーターで温めればいいわけです。

作れない事も無さそうだったので、自作してみる事にしました。

まずはお安い電熱ヒーターを探します。

80円て。↑少し値上がりしています。

いくらなんでもこんな怪しいものは買えま 買ってしまいました。

送料が250円かかるので、実質330円です。

たとえ失敗しても330円なら痛くありません。火事ニナラナケレバデスガ・・・

※電源はUSBコネクターなので、家庭用電源で使いたいときはUSBアダプターが別途必要となります。

※中国からの船便なので、到着まで1ヶ月くらいかかります。今から注文すると、春になってしまいます。

 

注文して待つ事およそ1ヶ月、件の品が到着しました。

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電熱シートを布で挟んであるだけですね。まぁ80円ですし想定内です。

使用電力は5V1Aなので、もしショートしても焦げる程度で済むでしょう・・・。←自己責任デス

消費電力5Wなら、サーモスタット無しでも温度が上がり過ぎることはないはずです。

 

さっそく組み立ててみます。

外枠は廃品の発泡スチロールを使います。

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電熱ヒーターをアルミホイルで挟んで、放熱効果を上げます。

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熱が鉢に直接伝わらないよう、底にプチプチを二重に敷きます。

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夜間のみ使用する想定なので、蓋は発泡スチロールのフタをそのまま使います。

実際に育ててみて、昼間も使った方がよさそうなら、光の入る透明なフタを探してこようと思います。

 コードを出す穴は力業で開けました。

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完成です。

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組み立てに2分、費用は330円で済んでしまいました。

 

実際に使い物になるかどうか、容器内温度を測定してみます。

容器内温度を20℃~35℃の範囲に保つ事ができれば成功です。

まず、暖かい昼間に計測してみます。

室温は18℃です。

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育苗器内の温度は・・・

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27℃です。(温度計を容器内から取り出したので、表示が0.5℃下がってしまいました)

およそ6時間にわたり計測して、26℃~28℃でした。

良い感じです。

これならば温度が上がり過ぎる事は無さそうです。

 

問題は夜間の温度です。

気温が一番下がる早朝の温度はどうでしょうか。

外気温は-1℃、室温は7℃です。

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↑ 7℃。この棒温度計、見にくい・・・。

 

育苗器内の温度は・・・

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21℃。

温度計は直接温まらないよう、空のプラスチック容器の上に置いています。

安物の寄せ集めで作ったわりには、なかなか良い性能です。

 

電気代は、夜間のみ10時間使用なら1ヶ月40円。

24時間フル稼働させても1ヶ月で100円かかりません。

 

次は実際に発芽させる事ができるのか、検証です。

この検証については、別途記事にしたいと思います。

 

検証記事↓