石と多肉植物

多肉植物の育成・実生、天然石とのアレンジを紹介しています。

穴無し鉢の中の根の様子

穴の無いプリンカップに植えた多肉さん達。

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用土は、赤玉土(小)・腐葉土(もしくは観葉植物の土)・川砂で、どちらかというと水はけの悪い土です。

何故、これで根腐れしないのかというと、土を層状にして植え付けているのが功を奏していると思われます。

プリンカップは半透明なので、外側に巻いてあるアルミ箔を外すと、土の中の様子を直接見る事ができます。

鉢の中がどうなっているか、見てみましょう。

 

こちらはハオルチアの阿寒湖です。

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去年の秋に葉挿ししたものです。

成長の遅いハオルチアの葉挿しで、半年でこのサイズはなかなか健闘しているのではないでしょうか。

土の中の様子を見てみます。

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(写真は、中の様子が見えやすいようにコントラスト調整しています)

鉢の底の腐葉土層にしっかり根を張っているのがわかります。

白くて健康的な根です。

上部の赤玉土の層は隙間が多く、空気をたくさん含んでいる事がわかります。

 

水をやるとどうなるかというと・・・

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腐葉土層がしっかり湿って根が濡れているのがわかります。

上部の赤玉土層はスカスカのままです。

これで、水分補給と酸素補給が両立できるわけです。

 

水好きのセダムはどうでしょうか。

こちらはセダム属のグリセウムです。

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今年の3月始めに植え付けました。

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水好きのセダムは、腐葉土層を厚めにしています。

腐葉土層にびっしりと根を張っています。

上部の赤玉土層は、根張りは悪いですが、真っ白な若い根がチラチラと見えています。

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万一、腐葉土層が根腐れしてしまっても、彼らが新たに伸びてくれるはずです。

 

乾燥が好きなエケベリアはどうでしょうか。

エケベリア属のエレガンスです。

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植え付けてから1ヶ月程しか経っていないので、まだ根張りが甘いと思いますが見てみます。

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乾燥好きなエケベリアは、腐葉土層は薄めにしています。

既に腐葉土層まで根が届いていますね。

スカスカの赤玉土層が厚いので、根腐れの心配は無さそうです。

 

水やりは腐葉土層が湿ればいいので、少ししかやりません。

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少しの水で、底はしっとり、上部はスカスカの状態になります。

 

少量の水では、土の中の空気が入れ替わらないのではと心配になるかもしれませんが、大丈夫です。

気体の分子は激しく運動しているので、僅かな隙間があれば勝手に入れ替わります。

閉め切った部屋で長時間過ごしても、簡単には酸欠にならないのと同じ理屈です。