石と多肉植物

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検証:汚れた銀月は白さを取り戻すのか:結果

銀月をわざと汚して、自然と綺麗に戻るのかを検証した結果です。

 

過去の記事はこちら↓

検証:汚れた銀月は白さを取り戻すのか

検証:汚れた銀月は白さを取り戻すのか:中間報告①

 

先端をマーキングした葉は、およそ2ヶ月経ってもマークに変化は見られませんでした。

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12月16日

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2月6日

当初は葉の先端で細胞分裂が盛んに行われ、毛も先端付近で生成されるものだと思っていましたが、これは見当外れでした。

葉の先端の毛は、新芽で出てきた時のまま、ずっと先端に残るようです。

つまり、新芽を汚してしまうと、先端の汚れとして残り続けるという事です。

 

次に、白いフェルトに包まれていく過程を観察する為、メモリを書き込んでみた葉の様子です。

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12月30日

こちらは、12月30日~1月28日の30日間、毎日定点カメラで撮影してみました。

GIFアニメで再生してみます。

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予想以上に滑らかに動いて面白い!

まるで風船を膨らますように、メモリが膨張し薄くなっていく様子がわかります。

白さは保たれており、フェルトが薄くなっている様子は無いので、白い毛は補充されているようです。

白い毛は特定の場所で集中的に生成されているわけではなく、成長にあわせて葉の表面全体で生成され、編み込まれていくようです。

接写すると、インクで汚れた毛が編み込まれているのがわかります。

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動画の一番左側の大きな葉は、フェルトがやや薄く緑が透けて見えますが、時間が経過しても白い毛が補充されている様子はありません。

少し太くなるに従い、より薄くなっているように見えます。

葉の成長が止まると、毛の生成も止まるようです。

 

昨年の2月にフェルトの一部に穴があいてしまった葉がありました。

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2019年2月18日

葉に穴があき、緑色の葉が見えてしまっています。

この葉はその後も白い毛が生える事はなく、秋に萎れてしまうまで、そのままでした。

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2019年8月10日

 

以上の結果をまとめてみます。

・銀月の毛は葉の表面全体で生成され、編み込まれてフェルト状になる。

・銀月の白いフェルトは葉の成長期に形成され、成長が止まると毛の生成も止まる。

・白いフェルトは再形成される事はない。

つまり、銀月は一度汚してしまったら白くは戻らないという事です。

また、フェルトが薄い状態で成長した葉は、何をしても白が濃くなる事は無いと言えそうです。

 

真っ白な銀月に育てるには、成長期に日光をたくさん浴びせて分厚いフェルトを作ってもらい、同時に、汚れないよう大切に扱う必要がありそうです。