石と多肉植物

多肉植物の育成・実生、天然石とのアレンジを紹介しています。

虹色に輝くメセンブリアントイデス

今年の春に種を蒔いたブルビネ属のメセンブリアントイデス。

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年内実生株とは思えないくらい立派に育っています。

 

メセンブリアントイデスと言えば、青く光る事で有名です。

しかし、これがなかなか光ってくれません。

先端が潰れて透明な窓が出来れば光るのかと思っていましたが、そう簡単な話ではないようです。

潰れた窓に光を当てても、青く光りません。

光の強さや角度を変えて、色々と試してみましたが、何をやっても光ってはくれませんでした。

 

ところが先ほど、何気なくメセブリに目を向けてみると、葉の中がぼんやりと青く光っているではありませんか!

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これが噂の青光りですね。

ぼんやりとした青でしかありませんが、この葉が潰れて窓ができたらクッキリ光りそうです。

今後に期待してしまいます。

 

他にも光る葉が無いか探してみたところ、いくつかの葉が光っていました。

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この葉は少し窓ができているので、ハッキリとした青光りが見えます。

数日前までは光っていなかったはずなのですが・・・なぜ急に光り出したのでしょうか。

不思議です。

 

そして、青光り以上に感動したのがこちらの株。

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小さな株ですが、秋口からグングン成長している期待の新人です。

この株、1枚だけ抜群に透明度の高い葉を持っています。

この葉に光を当てると・・・

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なんと虹色に輝きます。

 

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写真では伝えきれませんが、まるでオパールです。

 

マクロ撮影してみました。

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赤、ピンク、黄色、青、紫と、あらゆる色の光の粒が見えます。

 

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角度によって、光る場所と色が変わるので、虹色にキラキラと輝いて見えたわけです。

 

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この写真を見ると、光を反射しているのは細胞壁らしい事がわかります。

極薄の細胞壁が薄膜干渉をおこして、様々な色に輝いているようです。

成熟した葉の場合は、細胞壁が規則正しく並び、厚さも一定なので、青一色の構造色として青光りするのではないでしょうか。


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理屈はともかく、とんでもなく綺麗な事だけは確かです。

ハオルチアは生きる宝石と例えられますが、こちらは生きるオパールですね。