こちら、2021年秋蒔き、ダドレア・パルメリー(Dudleya palmeri)の昨年春の姿です。
緑々しております。
パルメリーはダドレアのくせに白くならない品種で、「白くないダドレアはただの草だなー」と事あるごとに呟いていました。
もちろん白くならないのを知っていて種子を買ったわけで、蔑んでいるわけではありません。
こういう変わり者が好きなんです。
そんなただの草なパルメリーさんですが、草々言われてカチンと来たのか、白くなるものが現れました。
左から、過保護育成株、ホワイトフォーム過保護育成株、スパルタ育成株です。
全部同じ品種とは思えないくらい色彩豊かです。
中央の株は、他種のダドレアほど白くはありませんが、間違いなく白粉を纏っております。
これはスパルタ育成して赤くしたら、かなり綺麗になるかもしれません。
そう思いつつも、数少ないホワイトフォームなので踏ん切りがつかずにいました。
パルメリーはカルフォルニア州の狭い範囲に生息している固有種で、温暖な場所に自生しているので寒さに弱いらしいのです。
下手な事をして枯らすわけにはいきません。
しかし、スパルタ育成した株は-4℃で平気な顔をしていましたし、試しに1ヶ月だけスパルタ管理に切り替えてみる事にしました。
そうして1ヶ月が過ぎた姿がこちらです。
スパルタ期間が短いので赤みはそれほどではありませんが、中央部の白さが増し、褐色から白へグラデーションする美しい姿に化けてくれました。
これはもう「ただの草」なんて失礼な事は言えません。
ひと冬スパルタ管理だった右側の株と比べると、やはり赤さは今一つです。
来年は左の株も始めからスパルタ管理にして、より美しい株に仕立てられればと思います。