昨年の春、開花タイミングの合ったクラッスラを適当に交配させて種子を作ってみました。
この種子を採り蒔きしたものが、特徴が分かるくらい大きく育ってきました。
ごった煮交配だけあって姿形がバラバラです。
1つずつ検証してみます。
一番目立っている背の高いヤツ。
徒長したブロウメアナにしか見えません。
ブロウメアナからは花粉を拝借しただけなので、父親はブロウメアナだとしても、母親は違うはずです。
しかし、ほぼブロウメアナなので、ブロウメアナ遺伝子の強さが伺えます。
ウネウネと茎が伸びている謎クラッスラ。
ここまで茎が伸びるのはブロウメアナだけだと思うので、こちらも父親はブロウメアナだと思われます。
葉の形状から、母親は白妙の可能性が高そうです。
こちらはエレガンス系です。
両親は、エレガンスとアウセンシスかホッテントッタあたりでしょうか。
エレガンス系は他にも出ています。
白っぽいものや、形が角ばったもの等、それぞれ微妙な違いが見られます。
エレガンス、白妙、ホッテントッタ、ブレビフォリアあたりが混ざっているのだと思います。
細かいのは白妙がベースで、アウセンシスあたりが混ざったものだと思います。
ごった煮交配は、見たことのない品種に育つので、とても面白いです。
しかし、原種を超えるような魅力や美しさのある品種が出るかというと、そう上手くはいかないようです。
長所がぼやけた中途半端な品種になってしまうというのが、今回育ててみた感想です。
何億年にもわたって世代を重ねた洗練された美しさを超えるというのは、なかなか難しいようです。
こちらは同時期に蒔いた原種、アウセンシス・チタノプシスです。
やはり、どの交配クラッスラよりも美しく見えます。