4月後半から6月にかけて、赤いダニがたくさん目につくようになります。
多肉植物の周りを動き回っているダニを見つけて、慌てて殺ダニ剤を散布する方も多いのではないでしょうか。
しかし、結論から言うと、このダニは植物には悪さをしないので、放置しても大丈夫です。
このダニはタカラダニという種類で、主に花粉を食べています。
毎年観察していますが、葉に傷をつける様子は見られません。
葉の上ではウロウロと歩き回り、花粉を見つけるとピタッと止まります。
花粉を食べているのは間違いないようです。
葉の上よりも、コンクリートブロックやベンチ等の方でたくさん見かけるというのも、葉に悪さをしない証拠ではないかと思います。
タカラダニが大量に目撃されるようになったのは、1980年代からだそうです。
これ、スギ・ヒノキの花粉が大量に飛散しだした時期と重なります。
3月から4月にかけて、薄っすら積もるほど大量の花粉が飛来するようになりました。
花粉を食べるタカラダニにとっては、食料が無尽蔵に溢れている状況になったわけです。
タカラダニは、飛来した花粉の溜まりやすいコンクリートブロックの隙間などを好むことからも、大量発生にはスギ・ヒノキ花粉が関係しているのではないかと考えています。
葉に悪さをする赤いダニもいますが、こちらは大きさが0.1mm~0.3mmくらいなので、肉眼ではほとんど見えません。
ルーペを使って、なんとか見える大きさです。
こいつらを見つけた場合は、殺ダニ剤を散布する等、早急に対処する必要があります。