石と多肉植物

多肉植物の育成・実生、天然石とのアレンジを紹介しています。

亀甲竜の実生⑩:腐らせない育て方

カッコイイ芋、亀甲竜の実生の経過です。

 

↓以前の記事はこちら

亀甲竜の実生①:種まき・発芽

亀甲竜の実生②:発芽率

亀甲竜の実生③:発芽から2ヶ月

亀甲竜の実生④:発芽から3ヶ月

亀甲竜の実生⑤:1回目の植え替え

亀甲竜の実生⑥:植え替えの効果

亀甲竜の実生⑦:発芽から10ヶ月

亀甲竜の実生⑧:休眠から目覚める

亀甲竜の実生⑨:発芽から1年

 

前回、実生株を2つ腐らせてしまった事をご報告しました。

原因は、葉が出ていない状態で水をたくさんやってしまった事だと思います。

前回も少し触れましたが、イモが腐るのは二度と見たくないので、育成方法を見直す事にしました。

 

※以下、試行錯誤中の育成方法であり、育て方のノウハウではありません。

■改善1:水やり

亀甲竜は、丈夫な根を長く伸ばし、地中深くから水を吸い上げる事ができるようです。

鉢植えの土の中の様子を見ると、地中深くに根を伸ばそうと鉢底で渦を巻いているのが分かります。

f:id:haworthii:20211225161849j:plain

この様子から、亀甲竜への水やりは鉢底だけ湿らせれば十分なのではないかと考えました。

イモの周りの土を常に乾燥させておく事ができれば、イモが腐る可能性をグッと低く抑える事ができます。

 

そこで、亀甲竜への水やりは、鉢の縁から少量の水を流し込むだけにしました。

底穴があれば短時間の底面吸水で済む話なのですが、底穴が無いのです・・・。

f:id:haworthii:20211225161957j:plain

少し分かりにくいですが、鉢の下1/3だけ湿っている状態です。

 

■改善2:イモの周りを鹿沼土にする

イモの周りの土を鹿沼土にしました。

f:id:haworthii:20211225162234j:plain

鹿沼土は、酸性度が高く、PH4.0~5.0と言われています。

PH5以下だと、一般細菌は繁殖できません。

つまり、腐敗菌が繁殖できないのです。

鹿沼土オンリーの土だと多肉植物が腐りにくいと言われるのは、水はけ云々よりも酸性度の高さに起因しているのではないかと思っています。

酸性度が高いと、育成に悪影響が出る可能性もあるので、鹿沼土にするのはイモの周りの土だけにしました。

 

ちなみに、PH5で死ぬのは細菌だけで、カビ、コケ、藻、ダニなんかは平気なようです。

 

■改善3:葉をできるだけ長く日光に当てる

基本中の基本なのですが、置き場所の問題から疎かにしておりました。

f:id:haworthii:20211225162322j:plain

なるべく長く日が当たるよう、南向きの窓際最上段に陣取ってもらいました。

 

発芽から:431日目(12月25日)

育成方法を見直してから一ヶ月、イモが急成長しました。

 

・イモ1

f:id:haworthii:20211225163114j:plain

直径3.1cm。

亀裂が縦横に入り、亀甲竜らしくなってきました。

実生1年2ヶ月の株としては、なかなか立派ではないでしょうか。

 

・イモ2

f:id:haworthii:20211225163604j:plain

直径2.9cm。

少しノッポです。

皮が薄いのか、ヒビは浅めです。

この鉢は、イモの周りを鹿沼土に置き換えていません。

鹿沼土の酸性による悪影響が出ないか確認する為です。

問題が無ければ、葉を落としたタイミングで鹿沼土に置き換えようと思っています。

 

・イモ3

f:id:haworthii:20211225163921j:plain

直径3.0cm。

こちらも鹿沼土に置き換えていない鉢です。

深い亀裂が入り、立派になってきました。

 

・イモ4

f:id:haworthii:20211225165019j:plain

直径3.0cm。

深い亀裂が入っていますが、横方向の亀裂がまだ無いです。

亀裂の底にイモの地肌が見えており、急成長しているのがわかります。

 

・イモ5

f:id:haworthii:20211225165406j:plain

直径1.7cm。

唯一2cm未満の小さいイモです。

ここ一ヶ月で縦横に膨らんできており、亀裂も入ってきたので、これからに期待できそうです。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

育成方法を見直してから急成長した一番の要因は、日当たりを良くした事だと思います。

植物の育成において、日当たりは最も重要だと再確認しました。

また、鉢底だけ湿らせるという非常識な水やりでも十分に育つようです。

イモを腐らせるリスクを減らせるなら、それに越したことは無いので、今後もこの水やりを続けてみようと思います。

 

亀甲竜の実生⑪へ